ひと昔前、解体工事を直接業者に依頼するなんて、一般の人には遠い話でした。しかし、今やインターネットやSNSが普及し、業者のホームページや価格比較サイトが乱立。解体工事は、ずいぶんと身近になったものです。
でも、ちょっと待って!
「安い業者」を選んだ結果、かえって損をしてしまうケースが増えていることをご存じでしょうか?
安さに潜むリスクを避けるための具体策
「解体工事をしなければならない」と決まると、多くの人はこう考えます。
「どうせ壊すんだから、できるだけ安く済ませたい」
その気持ちはわかります。しかし、解体工事は単なる「壊す作業」ではありません。
しっかりと業者を見極めないと、後から高額な追加費用や深刻なトラブルが待ち受けているかもしれません。
解体工事の落とし穴
建物を壊すという作業は、単に「安く済ませばいい」というものではありません。
なぜなら、解体工事には 人件費、廃棄物処分費、燃料費、機械費 など、多くのコストがかかるからです。
それなのに、過剰な価格競争のせいで「安い見積もり」に飛びつく人が多いのが現状。
でも実は、その「安い見積もり」の裏側には こんなトラブル が潜んでいることも…。
よくあるトラブルになりやすい解体業者の例
見積書が曖昧で「一式〇〇円」と書かれている
「一式〇〇円」と書かれている見積書は危険です。
解体費用は、項目ごとにしっかり内訳があるべきもの。
人件費、廃棄物処分費、機械費 などが詳細に書かれているかチェックしましょう。
正規の処分場を使わず、山や空き地に廃棄物を捨てる違法業者も…。もし発覚すれば、あなた自身も責任を問われる可能性があります。
追加費用の説明がない
工事が始まってから「この部分は別料金」と追加費用を請求されるケースが多発しています。
契約前に「追加費用は発生しないか」を確認し、書面で取り決めましょう。
法令遵守や手続きの説明がない
解体工事には「建設リサイクル法」「アスベスト事前調査届」「道路通行許可」など、様々な届出が必要です。
これらの手続きを「面倒だから省略します」という業者は、完全アウト!
違法行為が発覚すると、あなた自身にも責任が及ぶことがあります。
工事保険未加入
事故が起きても賠償できず、大きなトラブルになることもあります。
「安い」だけでは済まない!トラブルの実例
以下のようなケースは、決して他人事ではありません。
【ケース1】追加費用が発生し、予算オーバー
「見積もりは安かったけれど、工事中に『これは別料金』と言われ、結局2倍の費用がかかった」
【ケース2】不法投棄が発覚し、依頼者が責任を問われる
「業者が山中に産業廃棄物を投棄。後で問題が発覚し、依頼者である自分にも罰金が…」
【ケース3】雑な工事で近隣からクレーム殺到
「騒音や粉塵がひどく、ブロック塀まで壊され、近隣住民から苦情の嵐。トラブル解決にも時間とお金がかかった」
「安さ」だけで選ぶと後悔する理由
工事の質を保つには、どうしても一定の費用が必要です。
業者に「安さ」ばかり求めてしまうと、結局は 丁寧さが犠牲 になり、雑な工事や追加費用の発生を招いてしまいます。
賢い業者選びのポイント
解体工事で失敗しないためには、以下のポイントを押さえましょう。
複数の業者から見積もりを取る
ただし、「安さ」だけで決めず、工事内容の詳細 をチェックすることが大切です。
法令遵守の確認
解体には建設リサイクル法や石綿事前調査届など、さまざまな手続きが必要です。法令を守る業者かしっかり確認を。
近隣への配慮
挨拶回りや騒音対策がきちんとしている業者を選びましょう。
工事保険加入の有無
事故が起きた場合の補償内容も確認しておくと安心です。
信頼できる業者に適正価格で依頼しよう
「適正な費用で、確かな工事をしてくれる業者」こそが、本当にお得な業者です。
解体工事は一度きり。だからこそ、トラブルなく、安心して任せられる業者選び を心がけましょう!
安さに惑わされず、質の高い工事を――。
あなたの大切な解体工事が、後悔のないものになりますように。